べにふうきの正しい知識の普及を阻害しているひとつに名称の問題がある。このサイトでは便宜上”べにふうき”で統一しているが、現在いわゆる”べにふうきを表す単語として概ね以下の5種類が使用されている。まずは、代表的な検索エンジンで検索数を調べてみた。
※2009/07/25現在の検索数
まず、上記の結果から極端に検索数が違う単語を検証をする。
・Yahoo!検索では、”べにふうき”には、”べにふうき緑茶”と”べにふうき茶”が含まれるが、
・Google検索では、”べにふうき”と”べにふうき緑茶”と”べにふうき茶”は厳密に区別される。
・Yahoo!検索では、”べにふうき緑茶”は、”べにふうき+緑茶”も含まれている。
・Google検索では、 ”べにふうき緑茶”は、概ね”べにふうき緑茶”のみを検索する。
・Yahoo!検索では、”紅富貴”は、意外に多い”富貴”と言う”べにふうき”とは無関係の単語の前後に他の単語が付いてひとつの単語となったものも含まれている。
・Google検索では、 ”紅富貴”は、概ね”紅富貴”のみを検索する。
・Yahoo!検索では、”紅ふうき”は、”紅ふうき”だけであるが、
・Google検索では、 ”紅ふうき”、順位は別として”べにふうき”を表す全ての単語を検索する。
・Yahoo!検索では、”べにふうき茶”には、”べにふうき+茶”含まれている。
・Google検索では、”べにふうき茶”は、厳密に”べにふうき茶”だけである。
この結果から言える事は、Yahoo! Google それぞれの検索アルゴリズムの違いにより、重複する部分と重複しない部分が違うので、単純に一般的にはどの単語が一番多く使用されているかは比較できないが、概ねひらがなの”べにふうき”が一番多いであろうと推測できる。
【紅富貴】1993年に独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所で命名・登録されたのが、”紅富貴”である。詳しくは別項に譲るが、その後2005年にその成分中のメチル化カテキンが花粉症に有効であるとの研究報告が発表されお茶の産地での栽培が始まり商品化される訳であるが、その商品名としては、概ね”紅富貴”が採用されたであろうと推測される。
【べにふうき・紅ふうき】その後、商業ベースで流通するに連れて”紅富貴”では読みが難しいであろうとの商業者の親切?から”べにふうき・紅ふうき”の表記が生まれたものと思われる。
【べにふうき緑茶・べにふうき茶】さらに、”べにふうき”では何の商品か分からないのではと危惧した商業者は、その末尾に”緑茶”、”茶”を付け足す事により、より分かりやすい商品名を心がけたものと思われる。
但し、”べにふうき緑茶”に関しては全国区の某大手飲料メーカーがズバリ商品名として使用しているので、”べにふうき緑茶”と言えば、イコールその商品との認識が浸透する恐れが危惧される。
べにふうきの呼称の結論
結局べにふうき自体が、伝統、歴史あるモノでは無い為に、同一のモノに対して5つもの表記及び呼び名があるという混乱を生じている訳であるが、そんなに難しく考えなくても耳で聞けば、大体同一の物であると想像できるであろうとの意見もあるが、現在はネット社会であり一般の人々が、情報を得ようとした場合真っ先にお世話になるのが”検索エンジン”である。ある事柄に対してより有益な情報を提供する事が検索エンジンの使命であるならば、現在のように(べにふうき・べにふうき緑茶・紅富貴・べにふうき茶・紅ふうき)を、別々の違うモノであると認識される現状は、情報を提供する側(特に商業者)にとっては一大事なのである。特にSEO対策の観点からは、どの単語を使用する事が一番有効なのかの判断が難しく、結果”べにふうき”の情報が分散してしまい情報を受け取る側にも大いなる損失を与えているであろうと察して止まない。
そこで提案であるが、Yahoo!・Google、その他検索エンジンのアルゴリズム担当者は、ぜひとも(べにふうき・べにふうき緑茶・紅富貴・べにふうき茶・紅ふうき)は同一のモノとして検索結果が反映されるようにしていただきたい!(技術的にそんなに難しい事では無いと思う)
楽天市場においては、商品検索で”紅富貴”と”べにふうき”は完全に同じモノとして認識されている。さすが日本最大のショッピングサイトである。※あくまでも検索結果だけの話である。